植林しなくても森がよみがえる?日本の伝統的な里山管理と持続可能なサイクル

:「店主さん、この山で見かけたんだけど、木を切り倒したはずの切り株から、モコモコと新しい葉っぱがたくさん生えていたよ! あれってなんなの?」

店主:「よく気付いたね!あれは日本の自然や里山を守るですごい知恵なんだよ。その名も『萌芽更新(ほうがこうしん)』って言うんだ。」

小鳥:「ほうがこうしん? 難しそうな名前だね……どういう仕組みなの?」

店主:「木を伐採しても、地中にある根っこはそのまま生きているだろ? 木の頭(頂芽)がなくなると、植物ホルモンの働きで、樹皮の下に眠っていた『休眠芽(きゅうみんが)』が一斉に目を覚ますんだ。すでにしっかり張った根から一気に栄養をもらえるから、種から育てるよりも圧倒的に早く大きく成長するのさ。」

小鳥:「へえ〜! ゼロから植え直さなくても、勝手に新しく生まれ変わるんだね。すごい生命力!」

店主:「そう。クヌギやコナラといった広葉樹は特にこの力が強くてね。昔の人たちは、こうした木を20〜30年周期で切っては育て、切っては育て…というサイクルを繰り返してきたんだ。」

小鳥:「それって、もしかして……。」

店主:「そう、私たちが普段扱っている炭の材料になる原木も、こうして代々大切に手入れされてきた里山の循環から生まれているのさ。木を伐ることで地面に日光が届くようになって、小さなお花や昆虫たちも戻ってくる。自然と人間が上手に付き合ってきた、持続可能な昔ながらの仕組みってわけだな。」

小鳥:「ただ木を切るだけじゃなくて、次の世代へつなげる大切な手入れだったんだね!」